チェックシートであなたに合ったリハビリ特化デイサービスを探そう

心ワクワク!

前回の話を聞いてリハビリ特化型デイサービスに興味がでてきました。

それは嬉しいです!ご自分が将来やりたい事をやり続けるための身体づくりです。
ぜひ積極的に利用してくださいね。

どんなところがおすすめですか?

リハビリ特化型も沢山の事業所があり、それぞれ違いがあります。
利用者目線でチェックする場所を考えていきましょう。
チェックシートもご用意してありますよ。

リハビリ特化型デイサービスはどんなところ?

リハビリ特化型デイサービスの概要は以下になります。

  • 40~65歳で特定疾病といわれる持病をお持ちのかたか、65歳以上の介護保険被保険者の方が利用できます。
  • デイサービスとは異なり、一般的に食事・入浴は提供されません。
  • 利用時間は3~5時間で、午前中だけ、または午後だけの事業所が多いです。そのため半日デイサービスと言われることもあります。
  • 機能訓練指導員が個別のリハビリプログラムを作成し、それに沿って機能維持・向上を目指します。

事業所によって特色がありますので、次項のチェックポイントに沿って見ていきましょう。

リハビリ特化型デイサービスのチェックポイント

通うからには効果を期待できるか、安全に、そしてストレスなく通い続けられるかどうか、しっかり見ていきましょう。

プログラム内容の充実度と個別性

  • 個別評価に基づいたプログラム: 利用者一人ひとりの体力、身体機能、既往歴、生活状況、目標などを丁寧に評価し、個別のリハビリテーションプログラムを作成してくれるか。
    また、定期的(3ヶ月程度の間隔)に身体評価をして、プログラムの見直しを行っているか。
  • 多様なリハビリテーションメニュー: マシンや器具による筋力トレーニング、バランス訓練、歩行訓練、日常生活動作訓練(ADL)、口腔機能向上訓練など、多様なメニューが用意されているか。
  • 専門職の配置: 機能訓練指導員(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等)、看護師、生活相談員などの専門職が常駐しているか。
  • 自主トレーニングのサポート: デイサービスでの訓練だけでなく、自宅で行える自主トレーニングの指導やアドバイスもしてくれるか。

主なトレーニングマシンと期待される効果

トレーニングマシンは多くありますが、トレーニングの時間が限られていること、負荷が多すぎるとマイナス効果も考えられることから、4,5つ程のマシンを利用できれば充分だと思います。よく使われているものから羅列します。

  • エルゴメーター(エアロバイク、自転車型訓練機):
    • 自転車を漕ぐような運動で、下半身の筋力維持・向上や全身の持久力向上を図ります。
    • 負荷を調整できるため、体力レベルに合わせた運動が可能です。
  • レッグプレス:
    • 座った状態で足を押し出す運動で、太ももやお尻の筋肉(大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリングス)を鍛えます。
    • 立ち上がり、座る、歩くといった日常生活に必要な動作の安定につながります。
    • 転倒予防にも効果的です。
  • レッグエクステンション/レッグカール:
    • レッグエクステンションは大腿四頭筋を、レッグカールは太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)を個別に鍛えます。
    • 歩行時の足の運びをスムーズにし、膝の安定性を高めます。
    • 階段の昇り降りが楽になります。
  • ローイング:
    • ボートを漕ぐような動作で、背中や肩、腕の筋肉を鍛えます。
    • 肩甲骨周りの動きをスムーズにし、猫背の改善や肩関節の痛みの軽減に効果が期待できます。
  • ヒップアブダクション/アダクション:
    • ヒップアブダクションは脚を外側に開く運動で、股関節の外側の筋肉を、ヒップアダクションは脚を内側に閉じる運動で、股関節の内側の筋肉を鍛えます。
    • 歩行時のバランスを保つために重要な筋肉を鍛え、転倒予防につながります。
  • トーソフレクション/エクステンション:
    • トーソフレクションは体を前に倒す運動で腹筋を、トーソエクステンションは体を後ろに反らす運動で背筋を鍛えます。
    • 体幹の安定性を高め、姿勢の維持や腰痛予防に役立ちます。
  • ラットプルダウン:
    • 頭の上からバーを引っ張る運動で、背中の筋肉(広背筋、僧帽筋)や腕の筋肉を鍛えます。
    • 姿勢の改善、肩こりの軽減、バランス能力の向上に役立ちます。
  • チェストプレス:
    • 胸の前で腕を押し出す運動で、胸や肩、腕の筋肉を鍛えます。
    • 上半身の安定性を高め、姿勢の改善や呼吸のサポートにつながります。
    • 物を持ち上げる動作などが楽になります。
  • スリングエクササイズ/レッドコード:
    • 天井から吊り下げられたロープ(スリング)を利用して、身体の重さを軽減した状態で運動を行う方法。
    • 安全に可動域を広げ、リハビリや筋力強化、柔軟性の向上など、様々な効果が期待できます。

マシンも家庭でも導入できるようなものから、スポーツクラブ等にも導入されているタイプのもの、またCGT理論に基づいて運動状況を測定記録するものまでがあります。
(CGT(Comprehensive Geriatric Training)理論とは、東京都老人総合研究所の大渕修一先生が考案した包括的高齢者運動トレーニング理論。適切な負荷をかけた運動トレーニングにより、全体的な身体機能を高めて、要介護状態に陥る時期を遅らせ、生き生きとした生活を維持していただくことを目的としています。)

いずれにしても、マシンだけでなく、プログラムの充実度や施設環境、スタッフ等、トータルで判断していく必要があります。

施設の環境と設備

  • 安全で快適な空間: 広々としていて移動がしやすい、バリアフリー設計であるか。温度や湿度が適切に管理され、清潔な環境であるか。
  • 充実したリハビリテーション機器: トレーニングマシン、歩行練習用の平行棒など、必要な機器が揃っているか。
  • リラックスできるスペース: 休憩スペースや談話スペースがあり、利用者同士の交流がしやすい雰囲気であるか。

多種多様なマシンがあっても、ごちゃごちゃしていて利用者同士がぶつかったり、マシンの足にひっかかって転倒するなどの危険性が増しては本末転倒です。自分にとって必要なトレーニングが何か、それに必要な機器があるのか、という観点で考えていけるといいですね。

トイレにも注目してください。掃除は行き届いているか、備品等の配置はどうか。その施設の性質がわかってくると思います。

またご利用者さま達の様子もよく観てください。事業所によっては、要支援のかたが多いところもあれは、要介護度が高いかたが多いところもあります。ご自分やご家族の運動機能に近いかたが多い事業所のほうが、近い目標をもって訓練していけるのではと思います。

スタッフの質とコミュニケーション

  • 専門性と経験: スタッフがリハビリテーションに関する専門知識と経験を持っているか。
  • 丁寧な説明とコミュニケーション: プログラムの内容や目的、進捗状況などを丁寧に説明してくれるか。利用者の不安や疑問に親身に対応してくれるか。
  • 多職種連携: 必要に応じて、医師やケアマネージャー、家族などと連携を取り、担当者会議等で情報を共有しながらサポートしてくれるか。
  • 明るく活気のある雰囲気: 利用者が意欲的にリハビリに取り組めるような、明るく活気のある雰囲気であるか。

実際利用してみると、マシンの待ち時間に手持ち無沙汰になってしまうこともあります。そんな時に、ハンドグリップやムービングボール、知恵の輪等、手元でできるものがあるといいですね。利用者をよく観ていて、さっとそういう道具を用意するスタッフがいる事業所はおすすめです。

その他の重要なポイント

  • 非常時の対応は検討されているか:利用者が転倒したり体調を崩した際の対応はフロー化されているか。救急キットやAED等は用意されているか。定期的に研修等が行われているか等を確認しておきましょう。
  • プライバシーに配慮しているか:事業所としてプライバシーポリシーを作成しているか。利用者の個人情報を他の利用者に伝えたり、写真等を断りなく広報などに利用することはないかも、確認しておきましょう。
  • 送迎サービスの有無: デイサービスの料金には自宅までの送迎サービスが含まれているので、基本的に送迎サービスはあると考えられます。しかし料金を減算して送迎サービスを提供していない施設もあるようですので、念のため確認してください。
  • 体験利用の可否: 事前に施設を見学したり、体験利用をさせてもらったりできるか。実際に雰囲気を体験してみることは重要です。
  • 利用料金と時間: サービス内容に見合った料金設定であるか。利用したい曜日や時間帯に対応しているか。
  • 利用者の声や評判: 実際に利用している人やその家族からの評判を聞いてみるのも参考になります。

利用料金については、利用者負担割合、そして要介護度によって異なります。
利用者負担割合は、「1割」「2割」「3割」のいずれかとなり、介護保険負担割合証の「利用者負担の割合」に記載されています。
また、料金は施設によっても異なる場合があります。提供しているサービスが多ければ、費用が加算される場合があるからです。

リハビリ特化型デイサービスに通うために

今はインターネットの地図サイト(例えばGoogleMap)で検索すればサクッと施設を探すこともできますが、それだけではわからない情報が沢山あります。
まずは地域の包括支援センターに相談してみてください。包括支援センターがわからない場合は、市役所や町役場に問い合わせると、最寄りのセンターと繋いでくれます。
市役所へ赴かなくても大丈夫。まずは電話等で問い合わせを行ってくださいね。

リハビリ特化型デイサービスを探そう

  • 地域の包括支援センターに相談する: 高齢者向けの様々なサービスに関する情報を提供してくれます。保健師(看護師)・社会福祉士・ケアマネジャーなどが相談に乗ってくれます。
  • 居宅介護支援事業所に相談する: 要介護認定を受けていないかたが新たにリハビリ特化型デイサービスを探す場合は包括支援センターに連絡したほうがスムーズですが、もし近くに居宅介護支援事業所がある場合、直接訪ねても支援してくれる場合がほとんどです。地域の情報に詳しく、適切なデイサービスを紹介してくれる可能性があります。

介護申請しよう

リハビリ特化型デイサービスは、要介護認定を受けた方が通う介護事業所です。自費利用を受け入れている事業所もありますが、基本的には介護認定が必要です。

もしあなたが40歳〜65歳で特定疾病といわれる持病をお持ちだったり、65歳以上で定期的な通院をしていたり日常的に服薬をしているようでしたら、そして運動機能に少しでも心配があるようでしたら、要介護認定申請をおすすめいたします。

申請方法については、まずは地域の包括支援センターに相談してください。こちらからセンターを訪れることも、センターの職員に自宅まで来てもらうこともできます。
必要な書類等も丁寧に教えてくれますので、安心してください。

リハビリ特化型デイサービスの見学と申込み

事業所とのやりとりは地域包括支援センターの相談員がやってくれることも多いです。ご自分やご家族と、事業所側、お互いに都合の良い曜日や時間で見学に行きましょう。
見学時のポイントはこの記事を読んで、ご自分にとって大切だと思われるところをメモなどにまとめておくとよいですね。
見学の際は、事業所側が送迎する事と思います。何ヶ所かを見学して、満足のいく事業所を探してくださいね。

リハビリ特化型デイサービスチェックシート

見学の時に役立てて頂ければと思い、PDFでチェックシートを作ってみました。
よかったら使ってみてくださいね。
下2行にはご自分やご家族の気になっているチェック項目を追加して頂けます。

PDFはこちらからダウンロードできます → 【リハビリ特化型デイサービスチェックシート

通いたい事業所が決まったら次はお申込みです。
私の勤めるデイサービスでは、包括支援センターの職員と事業所の担当者が同伴してご自宅にお伺いし、申込して頂くというケースが多いです。

リハビリ特化型デイサービスに通おう

リハビリ特化型デイサービスは、個人個人の運動能力を評価し、機能を維持向上するためのサービスを提供しています。

下世話なことをあえて言うと、専用トレーナー付きのスポーツクラブより安く、ひとりでスポーツクラブに通うよりも質の高い運動ができるのです。
定期的に運動機能を評価してもらうことは、明確な目標も出来、遣り甲斐にも繋がります。

また、リハビリ特化型デイサービスに通う恩恵は、運動機能維持や口腔機能維持に留まりません。
ご利用者さま同士やスタッフとのコミュニケーションは、新しい刺激になり、認知機能を保つことにも繋がっています。定期的に通うことは、生活リズムを保持することにも大いに寄与するでしょう。

最近では空気圧式マッサージや鉱石温熱マット等によるリハビリ、柔道整復師や鍼灸師による施術、アロマテラピーやアーユルヴェーダマッサージを取り入れているところもあるそうです。なんだかワクワクしてきませんか?

リハビリ特化型デイサービス、ぜひ検討してみてくださいね。

タイトルとURLをコピーしました