
健康診断で骨密度を測ったら、今年も若年比率90%
骨粗しょう症ではないようで安心しました

どの部位で測りましたか?

手です

手の骨密度も目安とされていますが、積極的なシニアの骨密度検査は大腿骨や腰椎での測定をおススメしたいです!
その理由は・・・
🦴 骨粗しょう症→大腿骨骨折→寝たきり!!
大腿骨骨折は、シニアが寝たきりになってしまう要因のひとつと言われています。
私の勤務していた高齢者介護施設では、要介護度が高く寝たきりといわれる状態になっているかたの3割が、大腿骨骨折が引き金となっていました。

そして大腿骨折をした原因は、転倒です。事故もありますが、物につまづいたり、いつものウォーキングの途中で段差を踏み外したりと、シニア世代は何気ない日常の中で転倒してしまう危険性が増えてくるのです。
では転ばないように気をつければよいのでしょうか?
それも大切なことですが、転ばないようにと座ってばかりいたり、外出する機会が減るようでは本末転倒です。
たとえ転んでも、簡単には折れない骨を維持し続けるのが最良の道だと、私は思っています。
そのためにも、できればシニアになる前に、まずは骨密度検査をして欲しいです。
🦴 骨密度測定の落とし穴とは
実は私は40歳からは毎年人間ドックを受けて骨密度を測っていました。手の骨密度です。
骨密度は若年比率96%、仕事でも1日一万歩以上歩いていましたし、閉経後も93%を保っていて、私は骨密度に関しては問題ないだろうと油断していました。

でも、身長がこの15年、毎年少しずつ縮んできていたのです。
20代の頃は162センチあった身長が、15年で3センチ縮み、今は159センチに。骨密度はまだ安心だし、脊椎の圧迫骨折という事はないだろうとは思いましたが、やはり気になる数値でした。
一般的には2センチ縮むと骨粗鬆症を、4センチ縮むと圧迫骨折を疑うとされています。
5か月前、仕事で肩を傷めて整形外科を受診した際、念のため骨密度測定もお願いしました。すると驚愕の結果が。

腰椎骨密度75%、大腿骨骨密度64%、既に立派な骨粗しょう症だったのです。
この検査は、DMA法といってレントゲンで腰椎と大腿骨近位部の骨密度を測るものです。
そして私が人間ドックで行っていた手首での測定はMD法というもの。
MD法でも決して不正確な値なのではありませんが、手指のような末梢の骨で骨密度低下が分かるには、背骨や大腿骨の骨密度が低下し始めてから10~15年はかかるそうです。
このまま10年15年と手の検査数値で安心していたら、数年後に私も大腿骨骨折をしていたかもしれない、と恐ろしくなりました。
(身長が縮んだのは圧迫骨折によるものではありませんでした。とはいえ、年齢的な椎間板圧迫や猫背のためで、やはりいいことではありません。)
手の骨密度検査の落とし穴とは
手の骨密度測定は、骨粗しょう症のスクリーニング検査に使われる値です。かかとでの測定もありますね。もしこの値が低くなってきたら、整形外科で確定診断のために大腿骨や腰椎の骨密度を測定するというのが、骨粗しょう症予防の一般的な考え方でした。
(徐々にそれだけでは骨粗しょう症による骨折、それによるQOLの低下を防ぎきれないということが明らかになってきているようですが、今はまだこの考え方が通っているのが実情のようです。私もこの知識でしか動けていませんでした。)
手の骨密度が低下してきて整形外科を受診しても、大腿骨や腰椎の骨密度は問題がなかったというケースも多いです。学生の頃、運動部に所属していて、今もランニングを定期的に行っているようなかたの場合、手よりも大腿骨や腰椎の方がしっかりと骨密度を保っているということも多々あります。
しかし私の場合、考えてみれば、母と叔母も骨粗しょう症で治療をしています。骨密度が低下しやすい体質というのもあるのでしょう。
そして、私自身過去に運動経験はなく、今も定期的な運動習慣もなく、筋肉量も決して多くはない状態です。
仕事で1日1万歩を越えているといっても、骨密度を高める程充分な運動量ではないのでしょう。
一般的なスクリーニング手法にあてはめて考えず、もっと積極的に検査をしていく方がよかったのだと、ようやく気付きました。
みなさんも、ご自分やご家族の体質や生活習慣等を考えてみてください。そして、ご両親や親戚のかたで骨粗しょう症や大腿骨骨折等を経験されているかたがいないかも。
そんな体質や生活習慣から、骨の状態をチェックする方法があります。
骨の健康度チェック表
これは骨粗鬆症財団が開発した「骨の健康度チェック表」です。
あてはまる項目の点数を合計すると、骨の健康度がわかります。ぜひやってみてください。
No | チェック項目 | 点数 |
---|---|---|
1 | 牛乳や乳製品をあまりとらない | 2点 |
2 | 小魚や豆腐をあまり食べない | 2点 |
3 | たばこをよく吸う | 2点 |
4 | お酒をよく飲む | 1点 |
5 | 天気がいい日でもあまり外出しない | 2点 |
6 | 身体を動かすことが少ない | 4点 |
7 | 最近、背が縮んだ気がする | 6点 |
8 | 最近、背中が丸くなり、腰が曲がってきた気がする | 6点 |
9 | ちょっとしたことで骨折した | 10点 |
10 | 体格はどちらかといえば細身だ | 2点 |
11 | 「骨粗鬆症」と診断された家族がいる | 2点 |
12 | 糖尿病だ または消化管の手術を受けたことがある | 2点 |
13 | 女性:閉経を迎えた 男性:70歳以上だ | 4点 |
合計点数によって、骨の健康度は次のように考えられます。
合計点数 | 骨の健康度 |
---|---|
2点以下 | 今は心配ないと考えられます |
3~5点 | 骨が弱くなる可能性があります |
6~9点 | 要注意、骨が弱くなっている危険性があります |
10点以上 | 骨が弱くなっていると考えられます 専門医の受診をおすすめします |
いかがだったでしょうか?6点以だったかたは、ぜひ骨密度検査を考えてみてくださいね。
🦴 その骨密度、どの部位ですか?
私と同じように、職場の健診でやっていると安心しきっているかたはいないでしょうか?
健診機関でも大腿骨等での測定をしているところもありますが、もし手やかかと部でしか測定したことがなかったら、ぜひ大腿骨と腰椎の骨密度検査をしてみて頂きたいのです。

一度も測定したことがないというかたもいらっしゃるでしょうか?
女性は40歳を過ぎたら、男性も70歳になったら、と一般的には言われていますが、今のところ検診率は5%代とか。
けれど、気づかないうちに骨粗しょう症が進み、転んで骨折して、QOLが落ちてから気付くのでは遅すぎます!
もし若いころから数センチ身長が縮んできているようなら、一度整形外科に行って、身長が縮んでいるので念のため骨密度検査を!と相談してみてくださいね。
骨密度を高めるための対策や、実は骨粗しょう症を防ぐためにはもうひとつ大事なポイントがあるということについて、後日別の記事でお伝えしますね。