シニアこそ運動後にプロテインを!筋肉を保つためのゴールデンタイムを逃さないで!

身体イキイキ!

リハビリ特化型デイサービスに通われているみなさんにお伝えしている事のひとつに、帰宅されてからたんぱく質の入ったものを食べて頂きたい、という事があります。

せっかく機能訓練をした後に、筋肉の材料として使われるたんぱく質をとらないなんてもったいない!しっかり動かした部分が新しく筋肉細胞を作れるように、自分の身体をサポートしていけるといいですね。

たんぱく質摂取のためのゴールデンタイムと、摂取するたんぱく質の質、を意識して頂けたら、もっと効率的に筋肉量を増やすことができるかもしれません。

今日は運動後にたんぱく質が必要な理由を考えていきましょう。

腎臓疾患などでたんぱく質の摂取を制限されているかたは、独自判断での摂取は避けてください。運動機能維持については担当医にご相談くださいね。

シニアの運動後になぜたんぱく質が必要なの?

年齢を重ねると、私たちの体にはいくつかの変化が現れます。その一つが、筋肉量の自然な減少です。これは「サルコペニア」と呼ばれ、筋力低下や活動量の低下につながり、日常生活に支障をきたす可能性さえあります。

運動は、筋肉量の減少を緩やかにし、維持・増加させるための非常に重要な手段です。そして、運動後のたんぱく質摂取は、その効果をさらに高めるために欠かせない要素なのです。

さらに運動後のたんぱく質の摂取は、以下の点でもシニアにとって有用です。

  1. 筋肉の修復と成長を促進する: 運動、特に筋力トレーニングは、筋肉に微細な損傷を与えます。たんぱく質は、筋肉の主成分であるアミノ酸の供給源となり、この損傷した筋肉を修復し、より強く、大きく成長させるのを助けます。これは、サルコペニアの予防や改善に直接的に繋がります。
  2. 骨の健康維持をサポートする: 最近の研究では、たんぱく質摂取が骨密度の維持にも役立つ可能性が示唆されています。筋肉と骨は互いに影響し合っており、筋肉量の維持は骨の健康にも良い影響を与えると考えられています。
  3. 免疫機能の維持に貢献する: たんぱく質は、免疫細胞や抗体を作るための重要な材料です。十分なたんぱく質摂取は、免疫機能を維持し、病気に対する抵抗力を高めることにも繋がります。

骨の健康にも、免疫力にも貢献してくれるたんぱく質、どのような摂取方法がよいか掘り下げていきましょう。

たんぱく質摂取のゴールデンタイムとは

筋肉合成が最も活発になると考えられているのは、運動後30分から1時間以内だそうです。
この時間は、筋肉が運動による刺激を受け、修復と成長の準備を最も積極的に行っている状態と言えます。このタイミングでたんぱく質を摂取することで、筋肉の材料となるアミノ酸が速やかに供給され、筋肉合成を効率的に促すことができると考えられています。

ただし、「ゴールデンタイム」は絶対的なものではなく、その後の数時間も筋肉合成は続きます。そのため、運動後すぐに摂取できなかったとしても、できるだけ早く、そしてその後の食事でもしっかりとたんぱく質を摂取することが重要です。

もう少し細かく、たんぱく質がどうやって筋肉合成に使われるのかを見ていきましょう。

たんぱく質摂取から利用までの流れ

たんぱく質が摂取されてから、筋肉で利用されるまでにはいくつかの段階と時間を要します。その流れを時間軸に沿って説明します。

  1. 摂取: 口から摂取されたたんぱく質は、まず胃で胃酸と消化酵素によって分解され始めます。
  2. 小腸での消化・吸収: 胃から十二指腸、小腸へと移動したたんぱく質は、消化酵素によってアミノ酸になります。これらのアミノ酸は、小腸の壁から血管へと吸収されます。
  3. 血中への移行(摂取後30分〜数時間): 吸収されたアミノ酸は、血管を通って肝臓へ運ばれます。肝臓である程度のアミノ酸が代謝・利用されますが、残りのアミノ酸は全身の血液循環に乗って筋肉などの各組織へと運ばれます。血中のアミノ酸濃度は、摂取後30分~1時間程度でピークを迎えることが多いと言われています。
  4. 筋肉での利用・合成(摂取後数時間〜数十時間): 血液によって運ばれたアミノ酸は、運動によって修復・成長の必要が高まっている筋肉細胞に取り込まれます。細胞内では取り込まれたアミノ酸を材料として、新しい筋肉が合成されます。この筋肉合成のプロセスは、運動後数時間から、場合によっては24時間以上続くこともあります。

このように、たんぱく質は摂取されてから分解、吸収、そして筋肉で利用されるまで、時間と様々なプロセスを経ていきます。運動後の適切なタイミングでのたんぱく質の摂取は、このプロセスを効率的にサポートして筋肉合成を促すために必要なのです。

運動後に摂取するたんぱく質はどんなものがよい?

チーズやゆで卵、豆腐等、たんぱく質が含まれてるものなら何でも大丈夫です。もちろんドリンクタイプのプロテインや、プロテインバー、高吸収タンパク質含有のヨーグルト等も出ていますので、そういった製品もうまく使っていけるといいですね。
夏の運動後には、塩分補給も兼ねて鶏胸肉やささみの燻製を食べているというかたも。

食事から十分にたんぱく質を摂取できる場合は、無理にプロテインを摂取する必要はありませんが、運動後のタイミングで手軽にたんぱく質を補給できるのは大きなメリットです。
しかも、プロテインの場合、その種類を自分で選ぶことにより、もっと効果よく筋肉合成を助けることができます。

プロテインの種類としては、ホエイプロテイン、カゼインプロテイン、ソイプロテインなど様々なものがあります。一般的に、ホエイプロテインは他より消化吸収が速く、早く血中にアミノ酸が取り込まれると言われています。

また、BCAAというアミノ酸が含まれていると、より効果的な筋肉合成が出来ると言われています。
食事で摂取する場合もBCAAを意識できるといいですが、プロテインの場合は、BCAAを含んでいる製品を選びやすいという利点もあります。

BCAA(分岐鎖アミノ酸)とは、バリン、ロイシン、イソロイシンという3種類の必須アミノ酸の総称です。これらは筋肉を構成する主要なアミノ酸であり、特に運動時に重要な役割を果たします。

運動と適切なプロテイン摂取を組み合わせることで、より長く健康で活動的な生活を送ることができるといいですね。

おすすめのプロテイン含有食品

サントリー:「ボディサポ」

ボディサポは、サントリーウエルネスから販売されている、50代からの無理のないカラダづくりをサポートする高純度・高たんぱくのプロテイン配合サプリメントです。

1食あたりのたんぱく質は3.63gですが、WPI(Whey Protein Isolate~ホエイ・プロテイン・アイソレート)という高純度、高吸収のたんぱく質。更にBCAAも含まれており効果的に筋肉合成を行います
また乳糖や脂肪を含まず低カロリーです。糖質制限をしながらであるとか、体重をなるべく増加させずに筋肉量を増やしたい方にもおすすめです。

なにより柑橘系の味わいでサラッとしていて美味しく、続けやすいという評判です。

個人的には合成甘味料を使用しているところがちょっと気になっていますが、それを相殺しても余りあるメリットがある製品と思いご紹介しますね。

サントリーウエルネス 楽天市場店
¥6,420 (2025/04/30 11:04時点 | 楽天市場調べ)

ボディサポにはお得な定期コースもあるそうです。興味のあるかたはこちらから。→ボディサポ公式サイト

明治:総合栄養飲料「メイバランス」

リハビリ特化型デイサービスの利用者さま達には、「メイバランスミニ」もおすすめしています。

メイバランスは明治が販売している栄養食品。ミニカップ・紙パック・ゼリー飲料タイプ・アイス等のラインアップがあり、味も16種類からお好みのものを選ぶことができます。2025年時点ではオニオンスープ味も発売され、常にブラッシュアップされている製品です。

たんぱく質は製品によりますが7.5g以上、それだけでなく6大栄養素がバランスよく含まれていますので、運動後だけでなく、食事が進まない時や、年齢による痩せ、サルコペニア等が気になるかたにもおすすめです。
ただ、やはり少ない水分に沢山の栄養素を詰め込んでいるので、濃縮された口当たりや甘さがあり、好みは分かれます。沢山の味や製品種類の中から、これなら美味しくいただける!というものを選んで頂けるといいですね。ドラッグストアにも置いてありますので、試してみてください。

私の通うリハビリ特化では、ミニカップタイプをおすすめしています。手に麻痺や痺れがあるかたでも、潰れたりせずに安定して持てるためです。もちろん、プラスチックはあまり使いたくないと思われるかたは、紙パックを利用されるといいですね。
人気があったのは”さわやかヨーグルト味”です。

私の母も、リングフィットアドベンチャー(新しいタブでブログ記事が開きます)、ウォーキング、そしてリハビリ特化デイサービスの後に、メイバランスを飲んでいます。

また、BCAAが効率よく働くように含まれているメイバランスもあります。病院・施設向け商品ですが、今ならこちらから購入可能なようです。

シニアこそ運動後にプロテインを!

年齢を経てくと、誰でもサルコペニアになる可能性が高いです。だからこそ、たんぱく質摂取のためのゴールデンタイムを意識して、効率的に筋肉量の維持増加を目指していきたいですね。

ゴールデンタイムの間に卵・大豆製品・肉や魚を美味しく料理して食べられれば最高!毎日多種多様なたんぱく質を摂取できれば、知らず知らずにBCAAのバランスも整います。

でも毎日だと大変、そんなときはプロテインも積極的に利用してください。

サルコペニアになると、筋肉量減少による運動機能低下だけでなく、体重減少により骨刺激が減少することによって骨密度低下、ひいては骨粗鬆症の危険性も増してきます。

私も仕事だけでは筋肉量を保てなくなってきていますし、以前の記事に書きましたが骨粗鬆症もあります。まさに今、サルコペニアにも抗っているところです。
運動後のたんぱく質摂取を、筋肉のことだけでなく、身体全体に関わる事ととらえて、一緒に取り組んでいきましょう。

(再度になりますが、腎臓疾患などでたんぱく質の摂取を制限されているかたは、独自判断での摂取は避けてください。運動機能維持については担当医にご相談くださいね。

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